
2年前なぜか部屋にいたネコ「こむぎ」

起毛の種類

2022/02/12 (Sat)
今回は弊社で扱っている起毛の種類をご紹介します。微起毛:表面を僅かに起毛しただけ。密度も長さもない。簡単な表面変化が欲しい時に行う
ピーチ起毛:名前の通り桃の皮のタッチをイメージに起毛したもの。サンドペーパーだときめ細かく、針布だとソフトなタッチになる
ベロア起毛:パイルを針布起毛で完全カットしたもの。光沢と方向性に加えソフトなタッチが加わり高級感がある仕上がりになる
ハイカット:針布でモッサーくらいまで起毛した後、毛をピーチ起毛くらいまで切りそろえたもの。高密度でソフトなタッチに仕上がる
ローカット:モッサー起毛の表面を軽く切りそろえ高級感を出したもの。洗濯時の毛玉対策も兼ねている。
ショートビーバー:シャギーの毛先を切り揃えたもの。方向性と長さが均一になっているので高級感がある
シャギー:ある程度ボリュームのある起毛に方向性と艶を持たせた加工です。毛一本一本の長さは不均一です
モッサー:フリースや裏起毛に使用される起毛方法。生地を揉み込むように起毛し、生地の保温性とボリュームを上げる。
ナッピング起毛:起毛後に一度濡らして揉み込み、ボア、プードルなどの玉上の立体的な風合いを作り出す起毛
爆暖:ポンチローマ素材をハイボリュームにもみこむ起毛したものです。体温で生地の中の空気が温まり、爆発的に暖かい
※生地によって風合い表現ができるものとできないものがあるのでご理解下さい。
※詳し風合いのご相談は弊社起毛担当までお気軽にお問い合わせください。



現役起毛技師が解説。起毛とはなにか?起毛の種類。

2022/02/12 (Sat)
起毛とは?先日も少し起毛ついてに書きましたが起毛は簡単に言うと生地の表面を傷つける加工のことを言います。
傷つける方法は現行では主に2種類、サンドペーパーと針布によるものです。針布というのは下の画像のように針を植え付けた布状のものことを言います。

サンドペーパーで磨くことで表面がツルツルの生地に使ってザラザラ、チクチクとしたタッチにすることができます。この風合いが桃の皮のタッチに似ていることからピーチ起毛といいます。うっすらタッチを変えることから微起毛と言ったりもします。ストッキングやヒートテック、ウールのパンツやコートの表面に使用されます。
針布起毛は針布を巻いたローラーで生地を磨き上げる加工です。業界用語でこの動作を掻くといいます。サンドペーパーとの違いは
生地表面の糸組織を掻き切っていることです。ふわふわとしたタッチが表現できるほか、掻いた組織を引っ張たり、揉みこんだりして生地自体のボリュームアップをすることができます。機械の調整次第でピーチ起毛からフリースなどのハイボリュームな起毛も可能です。
ファッション業界の実態とSDGSの目標の矛盾

2022/02/06 (Sun)
先日の続き。ファッション業界とSDGSについて書きたいと思います。まずSDGSの目標の1番(貧困をなくそう)と12番(つくる責任つかう責任)に基づいて話していきます。
今日流行っている低価格のファッション。いわゆるファストファッションが成り立っているのは、
主に大量生産によるコスト削減によるもの。しかし、これによって売れずに大量の焼却処分がでているのも事実。
そして、貧しい国(発展途上の国)の賃金が安い人間に作らせているから価格が安くできるのです。
昔は中国。今はインドネシアやベトナムに変わりつつあります。
つまり本当に貧困が無くなればファストファッションの安さが保てなくなるということです。
なので特に1番に関して真剣に取り組んでいる企業は日本だけでなく全国で見てもほぼ無いのではないでしょうか?
今、サスティナブルという言葉が流行っているから。といって上っ面だけ取り組んでますよ!ってアピールしている企業が増えています。
僕達消費者は、今一度それって本当にサスティナブルな商品かを見極める必要がありそうです。
ファッション業界のサスティナブル詐欺に用注意!

2022/02/06 (Sun)
最近どの業界でもSDGsを意識しだしてサスティナビリティなモノづくり、サービスの提供をしだしています。当然ファッション業界でもその動きがあります。
まず、生地を作る過程で染色は蒸気を使います。今まではこの蒸気を重油などを使って作っていたのが、ガスボイラーなどに切り替えて化石燃料の消費をゼロに、CO2の排出を抑えたりしています。これはサスティナブルだと言えるでしょう。
問題は素材、そして昨今流行っているファストファッションそのものにあります。
・ポリエステル(特に再生ポリエステル)
皆さんご存知の方も多いと思いますが、ポリエステルの原料は石油です。そしてポリエステルに色を着けるのにも石油が原料の化学染料を使います。そして一度は聞いたことがあると思いますマイクロプラスチック(マイクロファイバー)は染色中にも発生しますし、皆さんが家庭で洗濯するときにも発生します。
今これが出るのを防ぐためにとレジ袋廃止、紙ストロー等々、いろいろ対策をしている企業が増えてるなか、ファッション業界だけが安価だからとポリエステルを使い続けるのはどうかと思います。まして、再生ポリエステル。原料は主にペットボトルです。
ペットボトルからペットボトルを作ることも可能ですし、他のプラスチック製品にすることもできます。
目先のリサイクル・エコという言葉に惑わされずに本当にサスティナブル、持続可能につながっているかを考えるようにしましょう。
長くなってしまったので続きはまた後日。


